エレガンスロックを掲げ、大阪で活動中の劇団。
2001年、関西学院大学の演劇サークルを母体として、座長・川内信弥(かわちしんや)を中心に旗上げ。演出・脚本・音楽は三名刺繍(みなししゅう)が担当。近鉄アート館、HEP HALL、ABCホールなど、大阪の劇場中心に演劇公演を行っている。
レトルト内閣の創る舞台は、音楽とショーとアートを融合させた、エンターテインメント作品。
骨太のストーリーを軸に、オリジナル劇中歌やシュールな笑いを折り込む作風で、エレガンスロック演劇という独自のジャンルを切り開く。
近年は歴史的事実に基づいたドラマ性の高い作品を多く創作しており、2015年に発表した「文明ノ獣」、2016年の「革命少年」は、2年続けて劇評家・広瀬泰弘氏の年間ベスト作品と評されるなど高い評価を得た。
また、2017年には近鉄アート館の名物企画「ミュージックアート館」へ招聘され、サラリーマンの立身出世を全編生バンド演奏で描いた音楽劇「オフィス座の怪人」が大好評を博した。2018年1月の「エピメテウスの眼鏡」では、国内外165社で導入されている「ほめ育」とのコラボレーションが実現。企業と演劇の連携でメディアにも注目される意欲作となった。
エレガンスロック音楽劇
レトルト内閣は旗揚げ以来一貫して、音楽を多用した作品創りを続けてきた。その中心となるのは、脚本・演出を務める座付作家の三名刺繍が創作するオリジナル楽曲。
さらに近年は、劇中生演奏にもこだわり、クラシックやロックミュージシャンとのコラボや、俳優による演奏にも挑戦。特に、一流バンドメンバーとのコラボレーションによる、全編生バンド演奏の「エレガンスロック音楽劇」は圧倒的な観客の支持を得ている。
三名刺繍
劇団レトルト内閣の座付脚本家。旗揚げ以来、全作品の脚本・演出・音楽を手掛ける。
演劇と音楽に留まらず、映像や身体表現から影響を受け、パフォーマンス性の高いステージングを展開。舞台作品やラジオドラマ等、外部への脚本提供も多く手がけ、「眼帯のQ」でAAF戯曲賞の最終選考にノミネートされる等、活躍の場を広げている。
音楽活動では、バンド「白色テロル」を主宰。2013年の解散まで、全楽曲の作詞作曲を手掛け、外部への楽曲提供も行う。演奏家として磨かれたセンスは劇作にも色濃く反映され、耽美と笑い、詩と音楽を自在に行き来するエンターテインメント空間を築いている。
誕生日は元旦。
- 2020
- 第29回本公演「モダン・ガールはネコを探して」を発表。
- 2018
- ほめ育財団とのコラボレーション作品として、第27回本公演「エピメテウスの眼鏡」を発表。
佐藤みか・伊藤卯咲が加入。
カーニバル音楽劇第28回本公演「まつりGORIN」を発表。 - 2017
- 近鉄アート館の看板企画「VIVA!ミュージックアート館2017参加作品 」に招聘され、第26回本公演「オフィス座の怪人」を発表。
- 2016
- 2年連続で近鉄アート館で公演を行い、在日コリアン一家の物語を描いた、第25回本公演「革命少年」を発表。。
- 2015
- 6月に近鉄アート館に初進出し、激動の戦後70年を描いた大作、第23回本公演「文明ノ獣」を発表。
12月には音楽劇、第24回本公演「まことに神の造りしをんな -智恵子抄-」を発表。 - 2014
- 三名刺繍が自らの祖父であるマジシャン・金沢天耕をモデルに描いた第22回本公演「酔筆 奇術偏狂記」を発表。
たはらもえが加入。 - 2013
- 劇団代表作のリメイク作品、
「エレガンスROCK 倦怠アヴァンチュール」を発表。
さらに第21回本公演として完全新作「ゴシップ」を発表。
Q本かよが加入。 - 2012
- 番外公演シリーズ「シリーズ蛇の足」を立ち上げ、
第一弾として「地獄、まっしぐら! 」を発表。
第19回本公演「金色夜叉オルタナティブ」を発表。 - 2011
- HEP HALLに初進出し、10周年記念公演
「さらばアイドル、君の放つ光線ゆえに」を発表。
続けて10周年記念公演第2弾「猿とドレス」を発表。 - 2010
- 「絶叫ソング」を発表。
福田恵が加入。 - 2009
- 観客動員数と公演規模の拡大に伴い、舞台発表の場をABCホールに移す。ABCホール一周年記念イベント「中ノ島春の文化祭」にも参加。
ニューハーフシリーズ第二弾「哀願ソワレ」を発表。
初夏・山崎友梨らが加入。 - 2008
- 二年連続でマンスリーシアターに招聘され、全楽曲オリジナル生バンド演奏で構成された「グリム2008」を発表。
- 2007
- 大阪市立芸術創造館の看板企画「マンスリーシアター」に招聘され、第13回公演「楽園狂想曲」を発表。
観客動員数も劇的に伸び、大阪の若手実力派劇団としての認知が広まる。
松本茜が加入。 - 2006
- レトルト内閣の人気ニューハーフシリーズ第一弾となる、「倦怠アヴァンチュール」を大阪市立芸術創造館で発表。
こみたおが加入。 - 2004
- 第7回公演「病める花」において、全楽曲オリジナルのスタイルを初めて導入し、エレガンスロックの原型が生まれる。
睡蓮が加入。 - 2002
- 舞台発表の中心を、大阪の劇場に移す。この頃はメランコリック・エンターテインメントと称する耽美的なエンタメ作品を発表。
- 2001
- 関西学院大学の演劇サークルを母体として、川内信弥(座長)、三名刺繍(脚本・演出)、よしもとともしよ、藤京子、奥野淳也を中心に神戸の劇場で旗揚げ。