劇団レトルト内閣 【演劇・大阪】

謹賀新年

劇団旗揚げ10周年にあたって

 新年あけましておめでとうございます。旧年中は、皆様にはひとかたならぬご支援を賜り、誠にありがとうございました。
 おかげさまで、劇団レトルト内閣は2011年、旗揚げ10周年を迎えました。演劇というエンターテインメントは、お客様なくしては存在し得ません。我々が10年間歩んでくることができたのは、作品を愛してくださる皆様のおかげであると、改めて実感致します。
 10年間お客様にご支持いただけたのは、我々劇団員の力だけでは決してありません。創作活動を通じで出会った方々が、レトルト内閣に大きな力を与えてくれたからです。 才覚溢れるスタッフ方との出会い、人として役者として魅力的なゲスト俳優方との共演、そして、いつも温かく見守ってくださる演劇界の諸先輩方からの叱咤激励。我々の活動は多くの方々との関わりのうえで成り立っております。心よりの感謝を申し上げます。
 我々にできる恩返しは、より良い舞台作品を創ることだけであると思います。作品に対する甘えは許されないと、劇団員一同、改めて身を引き締める所存です。

お客様の喜びと演劇の発展のために

 2001年3月に、神戸の小さな劇場で旗揚げたレトルト内閣ですが、公演を重ね2009年からはABCホールに、そして今年2月にはHEP HALLに進出します。観客動員数も伸び、各メディアで取り上げていただく機会も増えてきました。
 こういった成長と変化を通じ、我々の創作にかける思いも変化してきたように思います。旗揚げ当初の、自分たちの「やりたいこと」を表現する、ということに加えて、劇場へご来場いただくお客様一人ひとりに、チケット価格以上の満足を持って帰って欲しい。もっと言うなら、レトルト内閣を見たことがきっかけで、演劇が好きになり、劇場に通うことを日常生活の楽しみにしてほしい、という思いを強く抱くようになりました。
 劇場の閉鎖、著名劇団の東京移転など、関西小劇場の地盤沈下が憂慮される昨今、関西を盛り上げるために我々ができることは、完成度の高い優れた作品を創作し続けていくことと思っております。微力ではありますが、大好きな演劇を、関西小劇場を盛り上げるべく尽力してまいりたいと、決意を新たにしております。

 旗揚げ10年という節目の2011年、10周年記念としまして、まずは2月にHEP HALLにて「さらばアイドル、君の放つ光線ゆえに」を発表します。秋には、10周年記念第2弾公演も予定しております。劇団レトルト内閣劇団員一同、より良い作品の創作に全力で取り組む所存です。

 最後になりましたが、この新しい年が皆様にとって健康で幸多き年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

2011年 元旦

劇団レトルト内閣座長 川内信弥

劇団レトルト内閣

関西学院大学の演劇サークルを母体として2001年に結成した劇団。座長は川内信弥、演出・脚本・音楽は三名刺繍が担当。近鉄アート館・ABCホール・HEP HALLなど大阪の劇場を中心に演劇の舞台公演を行っている。